愛車の突然の故障は9割以上が電装系?簡単にできるメンテナンス方法を紹介!

突発的にバイクが動かなくなってしまういわゆる「突然死」。

その原因の実に9割が電装系にあると言える厄介な代物です。

「昨日までは絶好調でエンジンが始動できていたのに、今日はどうしたわけかセルが回らない…。」自分の愛車が不動車に変わってしまうことも珍しくありません。ツーリング当日に起これば予定は全て台無しに。

買取査定の当日に起こった場合は大幅な減額材料になることも。。

今回は、そんな電装系トラブルの中からよくある事例の紹介と自力で対処する方法について解説します。愛車が故障してせっかくの予定を台無しにしないためにも基礎知識として覚えておきましょう!

電装系の最も多い不具合はズバリ、バッテリーの放電!

セルが回らない、イグニッションをONにしても電装系自体が作動している気配がない…。

そういった突然死の原因のうち、もっとも多い原因は「バッテリーが放電し尽くしてしまっている」といったものです。特に厳しい冬の寒さで長期保管していたバイクに多く、正しい手順で保管していなかった場合はセルを回す電力すら残っていないケースも珍しくありません。

セルが「キュルッ、キュルルッ…」と勢いはなくとも、少しでも回る気配を見せているようであれば、バッテリーの充電で再生させることができます。最近では家庭用コンセントが使える汎用充電器も安く販売されており、もし手元にない場合もガソリンスタンド・バイクショップなどにバッテリーを持ち込めば充電してもらうことは可能です。

バッテリーの充電を行う際にはバイク本体からの取り外しが必要。必ずマイナス端子を外してからプラス端子を外すという手順を守ってください。この手順を疎かにしてしまうと、残っていた電気によって端子の接触部がショートしてしまったり、肌に接触することで感電といった恐ろしいトラブルを招く恐れもあります。

取り付け時には、「逆にプラス端子を取り付けてからマイナス端子…」という手順を守り、安全確実に作業を行いましょう。

夜間走行中に視界が真っ暗に!ライトのバルブは要チェック!

走行中に愛車のヘッドライトがブツンと暗くなり、光を発生しなくなった場合はヘッドライトのバルブが玉切れを起こした状態になっています。この状態では整備不良として処罰対象になる上、れっきとした不具合であるために、売却時の査定にも当然悪影響があります。

新品バルブさえ用意できれば交換は難しいものではないので、あなた自身で交換に挑戦してみましょう。ネイキッド・フルカウルスポーツなど、車種・ジャンルによって外し方は様々ですが、ヘッドライトバルブはライト裏側からソケットによって装着されています。

まずはこのソケットの両端をつまみ、引き抜くことから作業開始となります。車種によってはスプリングを外す必要があったり、回す方向が逆であるというケースもありますが、基本的には労力なく取り外しが可能です。

また、防水用のラバーキャップ(ラバーカバー)などで覆われているものもあるので、その場合は先にラバーキャップから外しましょう。バルブを取り外せたら目視でフィラメントの確認を行い、破損の有無をチェックします。この時、金属が巻かれた状態になっている箇所がフィラメントです。

ここが折れている場合はフィラメントの寿命による玉切れとなります。新品のヘッドライトバルブは2,000円前後で販売されているので、適合する同タイプのバルブを選べば安心です。もしフィラメントに異常がないようであれば、バイク用品店に取り外したバルブを持ち込み、テスター(電圧計)を通して「導通点検」として状態を確認してもらうことができます。

取り付けは外した時と全く逆の手順を守るだけでOK。ヘッドライトバルブ交換の場合、バイクショップの工賃は1,000円程度のものですが、自力で行うか否かで倍近くの差が出てきます。

ツーリング中の突然の玉切れなどに備える意味でも、一度は自力で交換を行っておくと安心です。

古いバイクは合わせてコネクターを交換!

古いバイクを所有しているライダーに多い電装系トラブルに、「コネクターの延焼(ショート)による破損」が挙げられます。経年によって端子部の接触抵抗値が増加し、通電時に熱を持ちやすくなることで出火の原因となります。

コネクタの交換は接続端子を脱着するだけという簡単なものですが、バッテリーやバルブなどに異常が見られない場合は、こうしてコネクタ類をひとつひとつ目視で確認していきましょう。延焼が見つかったコネクタは、そのまま最寄りのバイクショップなどに持ち込んで同一製品を取り寄せることで対処可能です。

自分で延焼箇所を探すのとバイクショップ任せでは工賃1万円以上の差が発生するため、サービスマニュアルなどを参考に自分でチェックをしてみることをおすすめします。

電装系はメンテナンスが簡単!定期的な節約にも!

以上紹介したの3つが電装系でもっとも多いトラブルですが、実際にご自身でチャレンジしてみると分かるように、作業自体は拍子抜けするほど簡単なものです。しかし、バイクショップに任せると工賃が発生し、その価格が「メンテナンスはハードルが高い」という苦手意識を持たれやすい原因の一つなのです。

大切な愛車を乗り続ける上でも、売却前の最後のメンテナンスとしても少ない労力で最大の安心を得られる定番メンテナンスですので、ぜひ参考に挑戦をしてみてください!

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