マフラー・チャンバー類のチェック

バイクをカスタムする手法として定番化しているのが、「社外品マフラー・チャンバーへの交換」です。

見た目もノーマル時よりグンと格好良くなる上、排気効率の向上化で吹け上がりがよくなり、パワー感が得られやすいのが人気の理由となっています。しかし、バイクをいざ売却しようとした際、「社外品マフラーなのでこれ位減額となってしまいます」と告げられ、面食らってしまったというケースは少なくありません。

今回は中古バイク査定時、社外品マフラー・チャンバーはどういった扱いを受けるのかについて解説します。

社外品マフラーはなぜ減額対象になるの?

社外品マフラーやチャンバーを装着した場合、エキゾースト音やビジュアルが良くなったり様々なメリットがあります。

年々強化される一方の「排出ガス」規制などの影響により、世界各国のオートバイ・自動車メーカーは環境規制への配慮を求められているため、本来のスペックをセーブされており、ノーマルのマフラーはその最たる例とも言えます。

そういった関係上、カスタムの一手法として社外品マフラーを装着することは、そのバイク本来のパフォーマンスを引き出すために有効な手段でもあります。サイレンサーと一体化した「フルエキゾースト」タイプのマフラーは販売価格も純正マフラーより高く、こうした点から見るとなぜ減額対象になるのか理解できないという方もおられるのではないでしょうか?

その理由は、「中古バイクの評価価値はユーザーニーズによって決まる」ためです。どれほど高価なマフラーであったとしても、そのニーズに合っていなければ自然と評価は低いところに落ち着いてしまいます。

また、中古バイク買取業者は買い取ったバイクを需要のあるところに売ることで利益を出すため、販売価格のブレが殆どないノーマルマフラーを高く評価するという面もあります。こうした諸事情から、多くの中古バイク買取業者は社外品マフラー・チャンバー装着車両に高値をつけづらいと言えます。

社外品マフラー・チャンバーはノーマルマフラーと合わせてプラス評価材料に

社外品マフラー・チャンバーは、ノーマルマフラー同様にその車種専用設計の製品です。

そのため、「買取価格が不満だからこれは売らない」と判断したとしても、今度はその処分方法を考える必要があります。お手軽な方法としては「ヤフオク!」などのオークションサイトを利用しての個人売買が有名ですが、出品手数料や未落札といったことを考えると痛し痒しといったところですね。

できれば愛車と合わせて高額買取してもらいたいところですが、メーカー純正のノーマルマフラーがあるのであれば話はまた別です。この場合、ガスケット交換などの消耗品を控除する業者もありますが、フルノーマル車両よりもプラスアルファの付加価値がつくことになるため、ノーマルパーツ付きであればプラス評価の材料となる業者が殆どです。

愛車を新車で購入された方は、できる限りノーマルマフラーの有無を確認し、手元に用意した段階で始めて買取査定の申し込みを行う、というのが理想的です。

社外品マフラー装着車は買取業者選びが重要です!

多くの中古バイク買取業者にとって難しい「社外品マフラー・チャンバー」ですが、それでも100%減額材料となってしまうのか?」と言えば、決してそうではありません。例えば、今では貴重な「カワサキ Z2」や「ホンダ CBX400F」といった旧車は発売当時のフルノーマル状態であることが極めて稀有な存在です。

そうした旧車や人気の高い社外品マフラーを装着していた場合、しっかりとプラス評価されることも珍しくありません。自動車よりも趣味性が高い「オートバイ」は、カスタム人口が多い商品ジャンルでもあります。「自分好みのマフラーがついているのであればお買い得だな!」とユーザーの買い気を誘える可能性も十分あるため、純正マフラーがないから…と諦める必要はありません。

そのために重要なのは、社外品マフラーだからと十把一絡げで扱うのではなく、カスタムバイク・カスタムパーツに理解のある買取業者を選ぶことが肝要です。つまり、社外品パーツ装着のバイクほど多くの買取業者にアプローチをかけた方が高価売却につながる、という訳です。

評価額を上げるには査定前に必ず確認することが鉄則です!

ノーマルマフラーから社外品マフラー・チャンバーに変えたケースについて解説しました。いかがでしたか?

出来るだけ多くの買取業者に打診することがあなたの愛車を高値で売却するコツですが、そのためには正式な査定申し込み時に必ず事前確認を行うことが大切です。事前に「私のバイクは××というメーカーの●●管を装着しているのですが…」と打診しておけば、おおよその評価が分かります。

その説明なしで査定申し込みを完了した場合、査定スタッフ次第で評価が分かれるケースがあるためです。中古バイク買取業者の場合、査定スタッフの買取実績は給与評価に関係するため、安く成約できればその分査定スタッフの給与に反映されるのが常。

そのため、査定申し込み時に説明しておくことでいわゆる「言質を取る」ことができ、実車査定時のトラブルを未然に防ぐ防衛策にもなります。

大切な愛車との晩節を嫌な思い出で汚さないためにも、上手に買取業者と付き合うことを心がけましょう。

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