正規ディーラーバイクを売るメリットとデメリットを比較しよう！
「ホンダ ウイング」や「ヤマハ YSPショップ」など、日本国内であれば多くの正規ディーラーが存在し、街中で見かけることも少なくありません。
こうした正規代理店または販売店は、店頭でのバイク販売・整備を経営の柱としており、買取にも応じてくれることが殆どです。
バイクを売る際はできるだけ多くの買取業者に査定させることが高額買取実現の重要プロセスであることは確かですが、こうした正規代理店などで売ることにもメリット・デメリットはございます。
今回は、「正規代理店でバイクを売ることのメリット・デメリット」について解説させて頂きたいと思います。
特にお世話になっているショップがある方や、愛車の乗り換えを検討中の方は一読の価値ある内容ですので、これらの情報を元に検討されてみることをおすすめいたします。
正規ディーラーでの売却はケースバイケース？まずはメリットを知ろう！
あなたが所有しておられるバイクの購入元が行き着けのバイクショップであった場合、定期点検などで日頃からお世話になっている機会も多いことと思われます。
こうした販売店・代理店の場合、基本は地域密着型の営業をしていることが大半ですので、常連さんであればあるほど有利な条件を提示してくれやすい傾向にあります。
しかし、メリットがあればデメリットがあるように、悪い側面だけを見てもいけませんしその逆もまた然り。まずは正規代理店で愛車を売却することによるメリットから理解しておきましょう。
正規代理店で売却するメリットその1・ローンの組み換えや支払いなどお金の動きが非常に少なく済む
街のバイクショップなどでバイクを売却される方の場合、実に80%以上が次のバイクへの乗り換え時に「下取り」という形で売却をお願いしています。
これは普及率の高い50～125ccまでの原付バイクでの統計データですが、こうしたバイクショップは国内各メーカーの正規販売代理店となっていることが殆どで、大排気量の新型車種でも多く見られます。
こうした乗り換え目的でバイクを売る場合、まずは乗り換えるバイクの総額から下取り車両の買取金額を差し引いて支払い金額を算出することになるわけですが、自賠責保険の乗せ換えやローンの組み換えなどに関するお金の動きが非常に少なく済むのがメリットです。
これがバイク買取業者に依頼した場合、ローンの支払い状況などを確認するために数日から数週間の予備期間が必要となるため、それなりの期間を考えておく必要がでてきます。
しかし正規代理店などで売却した場合は、日頃から車両購入時のオートローンなどで各信販会社と親密な関係を築いていることが殆どですので、スライド式でスムーズに処理してくれます。
残額を現金一括またはクレジットカードなどで決済する場合は最短当日中に新しいバイクに乗ることも可能で、小うるさいことを気にせず欲しいバイクに乗れるというのが大きな魅力だと言えます。
また、春先から初夏にかけての新車種発表シーズンは各メーカーとも金利・審査面で優遇される独自ローンを設定することが多いため、相対的に見て有利なローンを組める可能性が高くなります。
正規代理店で売却するメリットその2・「下取り扱い」となるため、次のバイクの納車まで愛車を手元に置いておける
新しいバイクに乗り換える場合、第2のメリットとして挙げたいのが愛車を手元に置いておける期間で、すでに売買契約が成立していることによる信頼により、次のバイクが納車されるまでは愛車にそのまま乗ることができます。
これは全額一括支払いが前提のバイク買取業者では出来ないことのひとつで、特に交通手段が限られてくる地方にお住まいの方に重要視されるポイントでもあります。
普段通勤・通学の足として2種スクーターなどを利用しておられる方は、手元に足がない期間がなくなるため、移動の手間などのわずらわしさがないことがメリットだと言えます。当然、移動に関するコストはガソリン代程度で済みますので、これも非常に大きな魅力のひとつです。
正規代理店で売却するメリットその3・2つの商談が同時に進むため、値引きなど有利な条件が引き出しやすい
正規代理店などで乗り換えを行う際、もっとも大きいメリットだと思われるのが「次に購入するバイクが値引きしてもらいやすい」といった有利な条件を引き出しやすい点です。
特に話題性のある新車種や人気モデルのファイナルエディションなど、一定以上の販売台数が見込めるバイクの場合、1年ほどの間は値下げ・割引といったことが見込めません。
しかし、メーカーと密な関係を維持することを経営の柱のひとつとする正規販売店などの場合、乗り換え時には例外的に割引などが認められており、割引以外でもオプションパーツ無料などの特典がつくことが多々あります。
例えば2016年には「新型アフリカツイン」ことCRF1000Lが多くの話題を集めましたが、その際は125ccのPCXなどから乗り換えるオーナーも多かったそうで、車両価格から5～10万円の値引きも現実にあったようです。
こうした値引きと納車までの期間、足代わりに愛車に乗り続けることができる点を考慮すると、買取金額が安いと言われている正規ディーラーでの売却にも十分なメリットがあると言えます。
正規ディーラーでの売却はケースバイケース？続けてデメリットを知っておこう！
乗り換えが取引の前提となるケースが大半の正規ディーラー店の場合、通常では難しい新車種の値引きや納車までの期間愛車に乗れるなど、買取業者とは異なるメリットがあることがお分かり頂けたかと思われます。
続けてはメリットの対極・デメリットについて挙げていきたいと思います。メリットとデメリットを共に知っておくことで、あなたにとって最適な売却方法をじっくりと検討してみましょう。
正規代理店で売却するデメリットその1・買取単体は査定が非常に安い
デメリットの筆頭として挙げられる点は、「バイク買取を専門に行う業者と比べ買取金額が安い」ことです。
これからのお付き合いが期待できる「乗り換え」であれば話は別ですが、買取単体では買取金額はそれほど期待できず、なかなか希望通りの売値を提示してもらえないことが殆どです。
また、店舗を構えて経営している関係上、在庫を抱えることによる売れ残りなどのリスクも考えた買取金額となってしまうため、足元を見られてしまうことも少なくありません。
もちろん全ての正規代理店がそうだとは言いませんが、逐一重箱の隅をつつくかのように買い叩きの材料を荒捜しされ、不快な思いをしてしまう可能性も十分あります。
よって、愛車の売却だけで見た場合、もっとも候補から外れることになります。
正規代理店で売却するデメリットその2・持込査定が原則で出張査定は有料
次に挙げておきたいデメリットは、買取専門業者が出張費用無料を基本としているのに対し、正規ディーラーなどで売却する場合は「出張査定そのものが有料」となってしまう点です。
これは限られた人員で店舗での販売・整備などをまかなう事を考えると致し方ない部分ですが、査定することが基本の買取業者と比べると不便に感じてしまうことは確かです。
店頭への持ち込みであれば無料で対応してもらえますが、その地域での売れ筋車種などでなかった場合は稀少車でも容赦なく買い叩かれますので、その店の傾向を事前に見極めることも重要に。
ショップの都合によっては後日出直すことを求められたり、事前に査定予約をすることも難しいというケースが多いため、寒くなるシーズンオフを迎える前に売りたい方にとっては大きな難点だと言えます。
正規代理店で売却するデメリットその3・カスタムによる付加価値は殆ど認めてもらえない
賛否両論あることだとは重々承知ですが、第3のデメリットは「ノーマル車両以外はほぼ全ての要素がマイナス材料になってしまう」という点です。
これは管理人の過去の経験からの偏見かも知れませんが、正規販売店などの場合は査定の前提がノーマル車両ということもあり、いくら高価なカスタムパーツを装着していてもプラス材料になることがほぼありません。
正規ディーラーの場合、「売れるバイク=販売時そのままのバイク」という基本概念があるため、純正パーツ欠品による減額はあっても社外のパーツに関しては付加価値を認められない、というケースが多いことがその理由です。
この基準で行けば、絶版車やハーレーなどカスタム性の強いバイクや、他人から譲り受けたバイクの大半はマイナス評価しかされないという事にもなり、特に現金一括で買い取ってもらいたい方にとってはもっとも相性が悪い売却先だと言えます。
新型車種への乗り換えなどを除けば正規ディーラーで売るのは要検討！
以上が正規ディーラー・代理店でバイクを売る際のメリット・デメリットとなりますが、そのメリットが「乗り換え・買い換え」を前提としたものであることにお気づき頂けたかと思います。
商売というものは「支出を少なくし収入を多くする」のが基本となりますので、在庫を抱えるリスクを背負いながら高額買取というのは、正規ディーラーでは非常に難しいとすら言えます。
あなたが所有しているバイクがレアな旧車であったり、フルカスタム車両であった場合はさらに顕著となりますので、愛車の売却先に正規ディーラーを選ぶのは正直言っておすすめいたしません。
もし正規代理店やディーラーでバイクを売るのであれば、「ニューモデルへの乗り換え」などを前提に、十分な検討を行ってから相談されることをおすすめいたします。
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