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「曲がる・走る・止まる」が基本!愛車の足回りをしっかりメンテ!
「オートバイ」という乗り物において、走行時の安全性を決定づける最重要ポイントは「足回り」です。
ブレーキや前後サスも大事ですが、チェーンルブやタイヤの空気圧など、おろそかにしてよい要素はひとつもなく、大切な愛車を維持していく上でも極めて重要なポイントでもあります。ベテランライダーは「初めて会うライダーは、その愛車の足回りを最初にチェックする」と語るほどで、愛車のコンディションアップには欠かせません。
今回は、初心者でも簡単に行える足回りの基礎チェックポイントとメンテナンス方法4種について解説します。
足回りのメンテナンスはどういった時に行うべき?
オートバイ・自動車といった複雑な構造の機械類は突然不調がやってくるというケースは殆どありません。その殆どは経年による劣化・消耗品の劣化によって引き起こされることが大半となっています。
実際に(何だか調子が悪いな…)と感じた場合、だいぶ症状が進行していると見てよいでしょう。足回りに関して言えば、もっとも分かりやすいのは前後サスペンションとスイングアームです。新車購入時と比べ、妙に路面からのギャップを拾うようになってきたり、ゴツゴツとした乗り心地になってきたと感じているようであればこの両者を疑ってみるべきです。
できれば分解清掃も行うのが理想的ですが、こうしたコンディションの低下はグリス切れを起こしていることで起こります。ピンポイントでの注油が可能なスプレータイプのグリスを使って注油すれば、かなり良い状態に戻すことが可能となります。
スイングアームの分解は多数の工具類も必要となってくる大掛かりなものですが、このようにわずかな手間をかけるだけで再生できる場合もありますので、定期的または疑わしいことがあれば可能な限り早めに行うのが理想です。
まずはタイヤの空気圧と異物のチェックを!足回りメンテナンス・タイヤ編
乗り手と車体を合わせ、どれほど軽くても100kgを超える重さを受け止めて走るタイヤは、乗り手の想像以上に酷使されています。まずはタイヤの接地面全体を目視でチェックし、異物が刺さったりしていないかを確認していきましょう。
釘や尖った石片などの異物は、タイヤに食い込みパンクの直接的な原因となるためです。もしタイヤに異物が刺さっていることを確認できた場合、石鹸水を吹き付けてエア漏れの有無を確認してください。
また、エア漏れが確認できた場合は、異物を除去する前にパンク補修剤などを注入するなどの対処方法を検討してください。異物などの異常がなければ、タイヤの空気圧チェックを行い、適切な空気圧が維持されているか確認に入ります。
タイヤのタイプ・バイクの車種によって適切な空気圧は異なりますが、空気圧の高低は燃費性能とグリップ力・ハンドリングの軽重に大きな影響を及ぼす要素ですので、定期的に空気圧のチェックを行う必要があります。
これは維持の面でも非常に大切なことですが、買取の際もそれ以上に重要なチェックポイントになり、極端に空気圧が低い状態であれば劣化が激しいという低評価をつけられる材料となってしまいます。タイヤの空気圧はセルフ式のガソリンスタンドなどでも簡単にチェック可能なので、給油の際に同時に行っておくことをおすすめします。
最後に締め直したのはいつ?足回りメンテナンス・チェーン調節編
タイヤのチェックと同時に行えるメンテとしては、「チェーンの張り直し」があります。
ローラーなどの構成部品が磨耗することにより、チェーンはどんどん伸びてフリクションロスが多くなり、結果的に寿命が縮まってしまいます。もし走行中に「ブチッ」といってしまえば、自走できない絶望的な状況になるばかりか場合によっては深刻なレベルの大事故につながる恐れもあります。
オンロードバイクであれば20~30mm、オフロードであれば30~40mmの範囲が適切な遊び幅ですので、1ヶ月または走行距離500kmを目安に定期的な張り直しを行いましょう。チェーンのメンテは燃費性能・トルク感など走行性能全般に及びますので、ここをどうケアするかがバイクを維持する上でのオーナーの心意気の見せ所とも言えます。
足回りメンテナンス・ブレーキパッド編
新車購入後または最終交換時から10,000kmを超えていれば、「ブレーキパッドの交換」も視野に入れたチェックが必要です。
ギリギリまで磨耗しているのでなければ、バイクのブレーキパッドはそれなりの制動性能を持っていますが、磨耗した状態のパッドを使用しているとディスクローター(ブレーキディスク)にキズがつき、場合によっては歪みの原因となってしまいます。
キズは磨耗度を高め、ディスクの歪みは正常なブレーキングの妨げとなってしまい、事故につながる危険性が大きく高まってしまいます。バイクのブレーキディスク交換は自動車ほど高額ではないものの、それでも万単位の高額修理を余儀なくされますので、出来る限り注意を払うに越したことはありません。
パッドの種類によっても交換目安は異なってきますが、パッドに縦に入った溝がなくなる前に交換するのが基本ですので、定期的に覗き込んで磨耗度を確認しておきましょう。ブレーキパッドの交換自体の難易度は高くありませんが、ネジがかなり高い確率で固着化していることが多いため、近くのバイクショップまたはバイク用品店でパッドを購入し、その場で電動工具などを借りながさ交換作業を行うと楽です。
注油で見違えるように再生!足回りメンテナンス・リアサス注油編
「最近、愛車の乗り心地が悪くなってきた…」、もしくは走行時に衝撃を拾いやすくなって来たと感じた場合は、愛車のリア周りに全体重をかけて押し込み、リアサスの動き具合を確認してみましょう。
沈み方・動き方がイマイチだと感じたら、リアサスへの注油(グリスアップ)が効果を発揮します。グリスの種類は様々ですが、個人的なおすすめは「SuperZoil(スーパーゾイル)グリース」です。
リアサスペンションのダンパーロッド付近の汚れをウエスでしっかりと拭き取り、ロッドシール付近への注油を行います。殆どの場合はこれで十分ケア可能ですが、それでも動きが悪い場合は分解整備と各部位へのグリスアップが必要となります。この場合はある程度の整備力が求められ、チェーンの張り具合とも密接な関連がありますので、時間を作ってチェーン調整と合わせて行うのが理想的です。
自分の技量に合わせて定期的に!足回りのメンテは手軽に始められます!
今回は初心者でもすぐに始められる4つのメンテナンスについて解説しました。
いずれもハードルは低く、誰でも簡単に行えるライトなメンテですが、その手軽さに反し効果は抜群です。この4つのメンテナンスは買取査定の際にも高評価を得られる武器となりますので、チェーン洗浄などと合わせて行えば、あなたの愛車が極端な低評価となる可能性は極めて低くなります。
4つ全てを実践しても半日あれば十分お釣りがきますので、洗車と合わせ定期的なメンテナンスを心がけましょう!
・関連記事:チェーン・スプロケットのチェック(サビ・キズ・汚れなど全般)
・関連記事:自分のできる範囲でメンテナンスを行おう
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