足回りのチェック(フロントサスペンション・タイヤ・ホイールの消耗・状態)

バイクの買取を手がける中古バイク買取業者は、現在の中古バイク市場の情勢に合わせて数十の項目をチェックし最終査定金額を決定しています。

車体の外観や保安部品、エンジンの実動状況なども重要なチェックポイントのひとつですが、それらと同じくらい大切なのが「足回り」です。四輪自動車と比べても半分となる二輪(オートバイ)は、車重を支えるポイントが少ないこともあり、私たち乗り手が考える以上にヘタりやすい弱点でもあります。

このウィークポイントは買取査定時にもっとも気合を入れてチェックされるポイントですので、買取査定を申し込む前に必ず現状確認しておきたいところ。フロントフォーク・リアサスペンションを始め、タイヤの消耗度やホイールの状態などを事前にチェックし、必要に応じて軽くメンテナンスするだけでもかなり評価額は変わってきます。

今回は中古バイク査定時における足回りの状態について解説します。

サビ・ヘタりを確認し査定に備えよう!フロント&リアサス編

バイクにおける「足回り」の中心であり、もっとも車両コンディションと保管状態を顕著に示すポイントは、フロントフォーク(フロントサス)とリアサスペンション(リアサス)です。フロントフォークはオイルシールの劣化などでオイル漏れや点サビの発生、事故によるダメージを起因とする曲がり・歪みといった点が査定評価額のマイナス要素となります。

リアサスに関しては、実際に加重(乗車)した際の沈み具合でヘタり具合を確認することがメインですが、両者とも「サビの発生」は評価を下げるマイナスポイントです。買取査定前には出来るだけ時間を作って、前後サスのメンテを行っておいた方がよいでしょう。

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前後サスのサビ・汚れが確認できたら、しっかりとリペアとクリーニングを行い、時間と少々の出費が許すのであれば、お近くのバイクショップなどで「フォークオイルの交換」を行っておくことをおすすめします。

特に整備技術や知識に自信のない方の場合、購入から3年以上もそのまま乗り続けてしまうケースも多いフォークオイルの交換は、新品かと見紛うほど動作が良くなり査定評価額を上げる好材料となります。

中古バイク買取業者の査定スタッフは、多くのバイクに携わってきたプロであるため、車種と年式が分かれば大体のヘタり具合が想像できると言っても過言ではありません。そういった「ヘタっているのが当たり前」のはずのバイクが、あなたの愛車に限ってはしなやかに動いて十分な手応えが
感じられるとしたら、その評価は非常に高いものとなります。

一事が万事、というわけではありませんが、押し引き状態やサビなどがない綺麗な状態であれば、査定スタッフはあなたの事を「愛車をしっかりとメンテし、バイクを大事に扱ってきた知識のあるオーナー」と認識して下にも置かない対応となることは間違いないでしょう。

フォークオイルの交換はおおよそ1万5千円以内で収まりますので、一括査定サイトなどであなたの愛車が高額買取を狙える車種であると判明すれば、この対応策は非常に有効です。工具と時間さえあればご自身でフォークオイルを交換することも有効ですので、状況に応じて検討してみましょう。

また、最近では調整機能付きリアサスペンションを採用したバイクも増えてきていますが、こうしたバイクを所有されている方は査定前に購入時のノーマルな状態に戻しておくのがセオリー。バイクの車種・リアサスの構造によっては、専用設計の独特な調整機構となっているものもあるため、もし査定スタッフがそのサス調整機構を失念していた場合、ソフトな調整状態では「リアサスがかなりヘタってしまっている」と誤認してしまう恐れがあるためです。

リアサスペンションは構造上ガスの注入によるメンテナンスが必要であり、結構な費用がかかってしまいますので、費用対効果を考えるとこの程度で十分です。点サビの除去とショップ持込でフォークオイルの交換を行なっても、一日あれば十分に対処可能となりますので、高額買取に期待できるバイクを所有されている方は一考の価値があります。

磨耗度が高ければ交換も考えて!タイヤの磨耗と状態編

前後サスのチェックが終われば、今度は愛車のタイヤに目をむけてみましょう。

磨耗によってタイヤの山の残りが極端に減っていたり、タイヤが埃や泥汚れでドロドロとなっていた場合、査定評価額はその分減少してしまいます。通常、バイクショップではタイヤの山が3~5分程度残っていれば「現状販売車両」として取り扱えるため、わざわざ高価な新品のハイグリップタイヤに交換する必要はありません。

しかし、残り山が本当に少ない場合は、割り切ってそのまま評価してもらうか、お近くのにりんかんなどを利用して安価なツーリングタイヤに交換し、「新品タイヤへの交換済み」として総合評価を高くしてもらう作戦も有効です。これははっきり言って大排気量の人気モデルになればなるほど有効な手段はあるのですが、国産の250ccバイクまででは費用と手間に見合わないため、ケースバイケースとお考えください。

こうしたバイクの場合や、事情あってタイヤ交換の予算を捻出するのが厳しい場合は、「エンジンオイル交換に伴う廃油」を利用するちょっとした裏技があります。廃油を雑巾(ウエス)に適量つけ、埃や泥汚れで白くなったタイヤを磨けば、驚くほど綺麗になって悪くない色艶を出すことができます。

理想は「水性タイヤワックス」を使用して磨くことですが、タイヤワックスはかなり高価な商品のため、原付バイククラスならば下手をすればタイヤの価格を上回ってしまうことすらありえます。

しかし、廃油であれば買取査定前にご自身でオイル交換を行ったり、お近くのバイクショップにいけば100%に近い確率で廃油を貯蔵していますので、お願いすれば磨くのには十分な量を無償で分けてもらうことも可能です。

ベッタリと塗布してしまうと不自然すぎて逆効果になってしまう恐れもありますが、ウエスに適量つけて汚れを落とす程度であれば自然な仕上がりとなります。これはバイクを越冬させる上でも役立ちますので、覚えておくと非常に便利なテクニックです。

パッドやローターの磨耗は大丈夫ですか?ブレーキの磨耗と状態編

フロントフォーク・タイヤのメンテナンスを行なえる時間があれば、一緒に「ブレーキ」もチェックして状態を確認しておきましょう。

ずばりブレーキに関するチェックポイントは、「ブレーキパッド(ドラムブレーキの場合はブレーキシュー)」と「ブレーキローター(ブレーキディスク)」、そして「ブレーキキャリパー」です。ドラムブレーキはブレーキシューの目視点検、ディスクブレーキの場合はブレーキキャリパーを覗くことでパッドの磨耗度が簡単にチェックできます。

車種やパッドの種類によっても交換の目安となる厚みは様々ですが、あまりにも磨耗が激しい場合は交換をおすすめいたします。ブレーキディスクは磨耗度の激しいパッドで磨耗することが殆どで、ブレーキパッドを適宜交換していれば磨耗は最小限で済みます。不幸にも磨耗や歪みが確認できた場合は、それこそ万円単位の出費で交換する必要がありますのでその際はそのまま査定してもらった方が無難です。

最後にブレーキキャリパーですが、ブレーキオイル(ブレーキフルード)を交換しているのにブレーキの効き・タッチが悪い場合は、シール交換やキャリパーピストンのオーバーホールが必要です。こちらはメンテナンス初心者の方にはかなりハードルが高めですが、それなりの経験がある方であれば対処可能ですので、時間・労力が許せば行なうだけの価値は十分あります。

ブレーキは押し引き時に合わせてチェックされることが多いため、ピタッと止まる制動力が確認できればかなりの高評価を得ることができます。自費で全ての交換・修繕を行なう必要はありませんが、250ccクラス以上のバイクであれば確実に1万円以上の差額が発生する重要ポイントなので状況に合わせて検討する価値は大いにあります。

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以上、バイク買取における足回り関連について解説させていただきました。いかがでしたでしたか?

「オートバイ」という乗り物は、自動車よりも危険性が高い乗り物なので、足回りは中古自動車の査定以上に厳しいチェックが入ります。その結果、実車査定で評価額が大きく下がることも多いのですが、これらを理解していれば十分に対応可能とも言えます。

ご自身の整備技術や工具などの状況に合わせ、「出来ることは自分でやる」といった程度でも構いませんので、費用対効果(プラス労力)を加味して総合的に判断されることをおすすめします。

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